ふぇった日記

【フルトラ化とCDIの装着】

 エンジンをOHしたものの、なぜか「絶好調」って訳でもありませんでした。アイドル時の排ガスも臭いし、完全燃焼していないためか停車させておくとマフラーの先の地面が真っ黒になっちゃいます(テールエンドは下向き)。走行時は、例えば3000rpmとか4000rpmとかで回転数を一定にして走っても、何秒かに1回「コンっ・・・・コンっ」という嫌〜なトルクの喪失感がありました。
 「圧縮」「燃料」「点火」の3要素のうち、これまであまり気にしていなかったのが点火系。せいぜいプラグとかコードとかを良品に換えてきた程度。で、旧車の定番メニューとも言うべき「フルトラ化とCDIの装着」をしてみることにました。


 【2001年10月19日 Lumenitionでフルトラ化】

 左の図はストック状態の機械式ポイントの点火系を図示したもの(クリックすると拡大されます)。オリジナルのBOSCHのデスビから出ている配線は信号線1本のみ。ここからデスビのコンデンサにチャージされた電荷が放出されて、イグニッションコイルの1次側(-)に流れるしくみになっています。シンプルっす。  

 デスビの内部にあるポイント(接点)を非接触のものに変更するのが所謂フルトランジスタ化。要するに断続スイッチの信頼性を向上させるだけのものですが、信頼性向上だけでなくポイントのメンテナンスフリー化にもなります。
 写真は純正のBOSCHのデスビ(10548.05011.08)用の、Lumenitionのフルトラ化キット(MTK001)。英国から単品で輸入しても送料込みで2万円くらいでした。
 写真(撮っていなかったのですすむさんのHPから拝借しています)はパッケージを開けたところ。緑の矢印が磁気ピックアップセンサー、ディスク状のパーツに磁石が4箇所埋め込まれています(ピンク矢印)。
 Lumenitionのフルトラ化キットには、光をプロペラ状のディスクで遮るタイプのもの(Optical Ignition)もありますが、主治医によるとMTK001の方がサーキットでのトラブルが少なく、安価なのでお薦めとのことでした。
 この写真もすすむさん撮影のもの。純正BOSCHデスビにMTK001を組み込んだところです。緑の矢印がポイントの換わりに収まったピックアップセンサー。ピンク矢印がローターと一緒に回転するディスク上の磁石です。
 フルトラ化は静岡の工場にお願いしたので僕は作業をしませんでしたが、ローターを削る必要性があるそうです。詳しくはすすむさんのサイトを参考にしてくださいませ。
 フルトラ化するとピックアップへの電源が必要になるので、デスビからの配線は赤と黒の2本になります。配線図はこんな感じ。
 フルトラ化により、アイドリングが若干なめらかになって音も少し変わりました。確かに効果はあったけど「劇的」ではないかな。「断続SWの信頼性向上」が目的ですから、まぁこんなもんでしょう。後にCDI化してコイルの2次電圧が大きくなることを考えたら必須です。
 【2002年02月04日 MSDのCDI装着】

 CDIを装着しようとネットオークションで安い中古を物色していましたが、適当なものが見つからず結局新品を購入することに。選んだのはMSD(US製)のMSD6AL(PN6420)。レブリミッターつきタイプのCDIです。当時、ヤフオクに出品していたSPERDRAGという業者から購入。\26,800(税別)でした。

 CDIは、Capacitive Discharge Ignition の略。要するに、コイルの1次側に使う電圧を一時的に貯め込んでおいて、必要なときだけドバっと大量に送ってやる装置のこと。カメラのフラッシュとか、最近人気のHIDヘッドランプなんかと似たことをやってます。
 さらに購入したMSD6ALはMDI(Multiple Discharged Ignition)になっています。左の図はMSD6ALの外箱に印刷されていたグラフですが、通常の点火の仕方を示したものです。
  これに対して、MDIはプラグが通常一回しかスパークしない短い時間の間に複数(Multiple)のスパークを発生させ、より安定した点火が得られる様になっています。永井電子からもMDIがリリースされていますが、これに較べるとMSD6ALはリーズナブルな気がします。筐体がデカくて装着しづらいけどね(^^;。
 箱を開けてみると、噂に違わずデカイです(^^;。こんなにデカイものをどうやってつければいいんじゃ・・・と思いつつも、まずは配線方法をチェックします。
 MTK001でフルトラ化したデスビに、MSD6ALを接続する場合の配線図はこんな感じ。一番上のオリジナル状態の図と較べると随分複雑になってます。バッテリーの(+)と(-)に接続するケーブルがありますが、悲しいかなフェッタはリアバッテリー。それぞれスターターの(+)端子と、アーシングしたときに作成したアースポイントに接続します。
 LAMCO製の電気式タコメーターが動かなくなってしまったので、MSDのオプション(TACH ADAPTER Part No.8910)を追加しました。デスビの信号線(黒)と、IGNに接続すると、通常通りコイルの(-)端子からタコ信号が取れる様になります。
 クーラーコンプレッサーの回転制御SW(伊藤忠オート取付け、日立製)は対策をせずとも正常に動いていました。
 ボンネットに収まった様子はこんな感じ。アルミ板でステーを作って純正ジャッキが収まっていた付近に設置しました。熱の影響を受けやすい為、可能であれば室内に設置する方が良いと思います。左ハンドルで吊り下げクーラーなしの個体なら比較的容易なのじゃないかな?。写真奥に見えるのはタコアダプター。

 CDIの効果は絶大でした。トルク喪失症状は消え、低速トルクが増し、アイドリングも粒が揃うのでエンジンかけた瞬間に違いが解ります。OHしたエンジンがその秘めたポテンシャルを出し始めました(^^)。くそ〜・・・こんなに違うのだったら、もっと早くやれば良かった。これで3万円しないなんて「安すぎ」です。
【リミッターとサーキット走行】

 MSD6ALにはレブリミッター機能がついています。6ALの筐体にリミットとしたい回転数が記入されたRPMモジュールを差し込むことで、希望の回転数でスパークを制限することができます(一番下の写真で筐体から飛び出している白い突起がRPMモジュール)。当然ですがキャブ車にはリミッターついていないですから、オーバーレブさせてしまう可能性は否めません。この(程度の)ことが理由でリミッターなしの6A(PN6200)ではなく、6AL(PN6420)を選びました。
 ただ、外気温や路面温度が高い日にサーキット走行をすると、数周走った段階でリミッターが早め(低めの回転数)に効いてしまう様な症状を感じています(2004年5月現在)。全開走行を数周続けないと出てこない症状なのでMSDが原因かどうかの切り分けができていませんが、ボンネット後部からエアが流れ出れるようにしてエンジンルーム内の温度を下げてやると若干症状が軽減できています。MSDの設置場所は熱源からは遠い場所にしているつもりですが、エンジンルーム内の熱が溜まってくる場所であるためにこのような結果になっている可能性もあります。加工が可能であれば、やはり室内にMSDを設置することをお薦めします。
 6ALに付属のリミッターモジュールは3000rpm、6000rpm、7000rpm、8000rpmの4種類。僕は7000rpmを使っていましたが、経年劣化でモジュールの抵抗値が変化していないかどうかを調べてみました。約2年間の使用ですが、全てのモジュールの抵抗値が近似曲線上に乗ってきていますので、常温状態では劣化は認められません。モジュールはMSDのオプションでもも(500rpm刻み)売られています。
 今後また暑い日に走れる様な機会があれば、モジュールを取り外して走ってみたり、MSD自体をキャンセルして走ったりしてみようと考えています。コネクタやSWで簡単に結線を元に戻せるように加工しなくちゃな(^^;。
 サーキット走行をする方は、オーバーレブさせないようにドライビングでカバーして6ALではなくて6Aをセレクトする方が問題の切り分けが容易になるので良いかもしれません。6Aの方が安いし、筐体も小さいです。

 ちょっとネガなことを書きましたが、通常走行に限定して使う場合には良いことばっかりなので、6ALの装着は絶対にお薦めです。

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