管球アンプ工房”アルバトロス”

11;300B Single Power Amp 
* 300B Single Power Amplifier


1、製作レポートー1
300Bシングルアンプはやはりインターステージトランスを使った、少しオールドファッションな回路で創って見る事にしました。1次側に直流を流さなければ20Hz位までフラットに出来ると思います。但し、1次側に直列にコンデサーが入るのでピークが出ないか心配ですが。
インターステージトランスはタムラに10k:40kの丁度良いものがありました。今回は少し気張ってトランスは全部タムラで行きます。出力トランスは1次インピーダンス3kオームのF−2007が300Bでは定番の様です。
真空管の構成は初段は未定ですがスペースの関係でMT管タイプになります。整流管は直熱タイプの5U4GB(第2作の2A3シングルと同じ)、終段は勿論300Bの構成です。
4月10日から1週掛けて何とかシャーシー加工が終わり主要部品の取り付けが終わりました。
シャーシーレイアウトは前作と同じく中央に電源部、左右にR/Lのアンプ部を配置したいつもの配置ですインターステージトランスを強調する目的で前面に配置しました。
5月の連休に配線作業に入る予定です。うまく行けば5月末に完成報告が出来る予定です。
     <アンプ底面写真>                 <アンプ上面写真>

2、製作レポートー2
5月の連休を利用して配線作業に入りましたが、ゴルフシーズンに入り、進行が遅れていましたが、漸く配線が完了しました。
300Bのヒーター回路は交流点火と思いましたが、300Bの純粋な音を求めて、残留ノイズを1mv以下に押さえたく、直流点火としました。直流化にセレン整流器を使いたいと思い秋葉原を探し回りましたが、手に入らず(手に入ってもスペース的に無理だったかも;;)富士電機のショットキーバリアダイオード(SBD)をブリッジ接続としてCRによる3段π型フイルターを構成しました。
入力段はrpの低いECC82(12AU7)をパラレル接続として、2.2uFのコンデサーを介して直流をカットし、低インピーダンスでインターステージトランスに結合しました。測定、試聴結果でSRPP回路等に変更、検討して見たいと考えています。
B電源はR,Lの2段π型フイルターを構成、フイルター用のコンデサーは22uF+47uF+47uFしてます。 
これから測定、調整に入り、うまく行けば5月末には試聴が出来る見通し
4、製作レポートー3
3月から作成開始しました,直熱3極管300Bシングルアンプが漸く完成ました。
6月20日午後8時30分、朝から調整、測定に入りました300Bシングルアンプがほぼ計画通りのスペックが得られやっと完成しました。
インターステージトランスを使用したため、時定数の段数が多く周波数帯域の両端が+0.5dbほどピークが出ていますが、聴感上は全く問題ないようです。
これから、色々試聴テストをしながら更にスペックアップを計って行く予定です。
今後の改善点;1、300Bを直流点火にしたが残留ノイズ計画1mvに対して2mvとまだ高い。
         2、ゲインが予定より4db低い。(フルスイングの入力電圧は3v−−2v)
         3、周波数特性の両端に0.5dbのピークがある。(これの改善は難しい)
         4、1kHzの矩形はの立ちあがりにリンギングが少しある。
300Bは当初ウエスタンエレクトリックを予定していましたが、1本のGmが低く、ロシア製に切替えました。ロシア製のエレクトロ−ハーモニック社の300Bはウエスタンの1/3の値段だけど中々の出来です。さすがスプートニツクを打ち上げた国。

5、試聴報告
何時もの事ながら、アンプが出来て最初にかける曲を何にするか迷う、最初の曲でアンプの印象が決まってしまう場合が多い。300Bシングルアンプはやはり女性ボーカルが上手に鳴って欲しい。
最初は綾戸智絵のCDから札幌キタラホールでのLIVE盤にしよう。
CDをマランツのプレーヤーにセットし、ヴォリュウームを静かに上げる。満員のキタラホールの聴衆の期待に満ちた拍手が部屋一杯に広がってきた。一瞬の静寂の後、ピアノの力強いイントロが始まる。
凄い、凄いまさにスタンウエイのフルコンサートピアノのサウンドだ。智絵の息使いが聞こえる。
”Amazing grace! How sweet the sound−−− ”と歌いだすとこの狭いリスニングルームを一瞬のうちにキタラホールのセンターシートにしてしまった。
引き続いてSarah Vaughan、Peggy Lee、Mailes、Zoot Sims等聴いてみるが直熱3極管300Bのキャラクターなのか、インターステージ トランスのキャラクターなのか、または20kgという重量のせいか、前作の2A3シングルアンプと比較してパワーだけではない、スケールと雰囲気を持っている。
先ずは成功、成功。
夜もふけてきたので、最後に最近お気に入りの中曽根かおるのCD”fragrance”を聴いて今日は閉店にしよう。
女性JAZZシンガーには色々個性的な歌手がいるが、彼女の声はマリリンモンローのように甘く、コケテッシュな響きがあり、1曲目の”DADDY”から”Hey Daddy! I want a Diamond ring Bracelets everything Daddy!−−−”なんて囁かれると中年オトツァンは、もうメロメロになって、なんでも買ってあげる気持ちになってしまう;;;  お休みなさい。

          *** 仕様・測定結果 ***
1、使用真空管;初段管、ECC82(12AU7) Toshiba
         終段管、300B Electro−Harmonix (ロシア)
          整流管、5U4GB RCA
2、トランス  ;インターステージトランス、タムラ
        出力トランス、 タムラ
         チョークコイル、 タムラ
3、周波数特性;20hz(+0.5db)---10khz(+0.3db)、15khz(+0.5db),20khz(-0.4db),30khz(-1.           2db)
4、出    力;10W+10W(dis;4-5%)
5、ネガテイブフイードバック;0db
6、歪    率;0.5%/(at1W,1khz),0.7%(at5W,1khz),4.5%(at10W,1khz)
7、ダンピングファクター;3.1
8、残留雑音 ;Rch:1.2mv, Lch:1.0mv
9、重    量;20Kg(1W当たり1kg)


6、改良報告
ゲイン不足を解決する為、12AU7から12AT7、12AX7等に球を変更して見ましたが、音が今一つ纏まらず当初の12AU7に戻して見ました。どうもuの大きい球はより、低い球の方が音の重心が下がる様です。
従ってゲイン不足を解消する為、12AU7のパラ接続からCRの2段増幅回路に変更して、漸くゲイン不足も解消しフルパワーの入力電圧は0.4Vとなり約20dbのゲインアップとなり,音質的に満足出来る状況になり取合えず解決。
残留雑音対策は300Bの直流点火のフイルター回路に6700uFを追加、初段の12AU7のB電源のデカップリング回路を左右別回路に分ける事により解決しました。
一先ずこれで暫らく聴いて見ようと思います。
今聞いているCDは”ちあきなおみ”の星影の小径”上手いですね;;;  最近歳のせいかこんな曲がリラックスできます。
 


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