管球アンプ工房”アルバトロス”

8;リスニングルーム改造記
1、リスニングルーム改造記
家族のひんしゅく、反対を押し切って、我が人生の最後の夢と、子供が独立して空き部屋となっていた、築15年の古マンションの7畳ほどの部屋をリスニングルームに改造しました。
改造にあたり、特に気を使ったポイントは気兼ねなく音が出せて、隣近所のに迷惑をかけない事を主に筐体部分の遮音性能は45dbを目標としました。
音響特性は部屋の広さを考慮して、適度にライブな空間を作り出すために、残響時間0.4秒を設計値にしています。
防音、音響特性の基本仕様は各種の音響用の建材をラインアップしている大建工業に提案してもらい、施工は横浜市の(株)リホームデザインにお願いしました。

    <工程ー1 下地枠組み工事>        <工程ー2 グラスウール工事>
    <工程ー3 石膏ボード下地工事>      <工程ー4 音響ボード工事>

工事は既存の内壁材をすべて取り外して、筐体から防振ゴムを介して50mm角の木枠を組み、32kg/m*mのグラスウールを埋め込みます。
その上に下地となる石膏ボード(12.5mm)を張り、コーキング材で目地仕上げをして防音特性を上げます。
仕上げは大建工業の音響用の壁材(オトカベS−1、14mm)、を張りクロス仕上げをしました。
天井はフラッターエコーを抑えるために、傾斜天井とし、さらに中央部分に大建工業の吸音用天井材(オトテン200W)を張っています。これで手をたたいてもほとんどフラッターエコーは感じられません。

スピーカーのセッテング面の壁は幅300mmの円弧状の吸音タイプ壁材(オトカベR50)を中央部分に2枚、拡散タイプ壁材(オトカベR51)を両サイドに2枚張り、音の定位と響きのバランスを取っています。
床の工事は本来なら壁、天井と同じくゴムクッションで浮かせた床を作るのが理想ですが、
床が100mm位上がってしまう事から、今回は集合住宅で一般に使われているL−45タイプの防音床材を地下張りした上に15mmの合板を張り、さらにその上にL−45の床材を張る、3層構造で仕上げました。オーデイオ用の防音の場合、衝撃音でないのでこの仕様で階下への音漏れは問題ないと判断しています。

窓は既存のアルミサッシ窓の内側にさらにもう一枚のガラス窓(大信工業)を設置し、2重窓としてベランダ側への音漏れを防止しています。
部屋への扉は大建工業のガラス窓付きの防音ドアー(SII)を設置しました。
大建工業には防音、音響用の色々な部材がそろっており、個人的に防音工事、音響工事をするには非常に便利です。

リスニングルームの工事で大事な点は電源供給です。最近はエアコンを初め、冷蔵庫等の大型家電は省エネ対策でインバーター、マイコンコントロール等ノイズの発生源が多くなっていますので、家庭ラインには多くのノイズが乗っていると思います。
これらのノイズから遮蔽するため、オーデイオ機器用の電源ラインは配電盤から直接アース付きの3端子ラインを引き、さらに大型のノイズフイルタートランスを介して供給しています。

部屋は完全密閉となりますので、エアコン、換気扇は必須のアイテムです。機器の選定には運転音の低い事が重要です。特に部屋の快適な環境を整えるには、熱交換型の給排気タイプの換気扇が有効です。
最後に照明ですが、シアタールームにも出来るように、防音タイプのダウンライトを4箇所設置し、2基づつ個別にコントロールできるようにしましたが、調光器からノイズ(電磁波)が発生しているのが気になります。

さて、試聴テストですが今までリビングルームで聴いていた音とは全く違う、つつみ込まれるような雰囲気と音の粒立ちががらりと改善されました。
これは部屋の音響特性の改善効果にもよりますが、部屋の暗騒音レベルが下がって、音の細かいニューアンスが暗騒音にマスキングされずに聴き取れる事が大きいと思います。
オーデイオマニアとして今まで多くの著名な機器に惑わされて色々な機器を取替えましたが、オーデイオの第一歩はリスニングルームを造る事が早道と思うこの頃です。


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